(連載コーナー「今日は何の日ね」は作者取材のため休載いたします)
かつて一世を風靡したとあるミュージシャンは、
15才の頃、盗んだバイクで夜のとばりの中を駆け抜け、青春を謳歌したそうです。
かたや、
私、富田のteenage memoriesといえば、彼のような詩的な情景とは
ほど遠いもので
体育の授業のあと教室に立ちこめる三大臭(汗・制汗スプレー・弁当)の
混沌でしかありませんでした。
そんな思春期の思い出を払拭したくて、
21才の時に買ったのがこれでした。
注:盗んでません。
YAMAHA
YD250(昭和61年式)20馬力 乾燥重量136.5kg
(用途:おもに商用...郵便、宅配など)
なけなしの財産をはたき、
「ついに僕にも15の夜が来た」
「僕も尾崎豊氏になる時が来た」
「つまり、モテる」
と、ほぼ本気で思っていた僕。
しかし...
コレを買った当時、すでに若者向け二輪車はビッグスクーターの時代であり、
僕の学校(丘の上にあるので二輪・原付保有率が異様に高い)のイケメン君たちは
こぞって最新のビッグスクーターを手に入れ、
楽しい二人乗り生活を送っていたのでした。
結局、時代遅れのオンボロ商用バイクの後部座席に"特定の誰か"を
乗せることはできず、
僕の大学4(+1)年間は終わりました。
僕の心の師は尾崎豊氏から河島栄五氏に代わりました。
あれから何年か経ちました。
昭和生まれの愛車はだいぶ元気がなくなってきましたが、
それでも、もうしばらくはこのバイクに乗り続けようと思います。
では、行ってきます。
注:不審者ではありません。
富田賢一